整備士を辞めるべき?続けるべき?その後の人生を左右する重要なポイント
「整備士を辞めたい…」
整備士であれば、誰しも一度は思ったことがあるのではないでしょうか?
給料は安いし、残業も多い。
業界全体で見ると、業務が大変な割にその待遇は決して良いものとはいえません。
整備士という仕事に希望を持てないという気持ちも分かりますが、本当に今辞めるべきなのでしょうか?
今回は、整備士の転職のプロが整備士を辞めるべきかどうかを一緒に考えます。他の整備士さんの経験談をもとに、辞める前に考えておくべきポイントなども合わせて紹介します。
これまで、16年間で2,800人以上の自動車整備士の転職をフルサポートしてきたベテランコーディネーター。日本最大手の人材派遣会社で経験を積み、自動車整備士に特化した人材紹介・派遣会社に転職。現在はカンパネルのコーディネーターとして自動車整備士の転職をフルサポートしている。 趣味はゴルフ。
「整備士を辞めたい…」
整備士であれば、誰しも一度は思ったことがあるのではないでしょうか?
給料は安いし、残業も多い。
業界全体で見ると、業務が大変な割にその待遇は決して良いものとはいえません。
整備士という仕事に希望を持てないという気持ちも分かりますが、本当に今辞めるべきなのでしょうか?
今回は、整備士の転職のプロが整備士を辞めるべきかどうかを一緒に考えます。他の整備士さんの経験談をもとに、辞める前に考えておくべきポイントなども合わせて紹介します。
目次
自動車整備士を辞めたいと思うケースは主に3パターン
整備士を辞めたいと考えている方から話を聞くと、そのほとんどの理由が「整備士自体に不満がある」「業務内容、職場に不満がある」の2つ。
さらに「別の職業に挑戦してみたい」という声も多くありました。
整備士という職業に不満があって辞めるパターン
整備士を辞めたいと考える理由の大半が、給与や休日、残業時間といった待遇面への不満。
整備士の待遇は年々改善されていますが、毎日遅くまで残業しているのにもかかわらず安月給なのは耐え難い現状です。
特に20代の整備士は給料が安い傾向があるので、異業種で働く友人と比較して「整備士を辞めたい」と考える方が多いのかもしれません。
整備士3年目です。残業時間は月60時間で給与は手取り14万円ほど。地元の同級生と比較しても残業時間は多いのに給料は安いです。このままだと自分の生活で精一杯で、将来が不安です。
20代後半 整備士
専門学校を卒業してから12年間整備士を続けていますが、土日休みではないので娘の運動会や授業参観、発表会などのイベントに参加できません…。有休も取りづらい雰囲気です。家族のためにも整備士を辞めて、土日休みの仕事に転職しようと思います。
30代前半 整備士
整備士として今より給料が高い会社、休みが多い会社に転職できる
給与面や休日の日数が不満なら、何も整備士を辞める必要はありません。
今よりも給与が高い会社、休日が多い会社に整備士として転職するという方法もあります。
実際に転職したほとんどの整備士が、給与アップ、休日数アップに成功しています。
業務内容、職場に不満があって辞めるパターン
整備士を辞める理由として。待遇面への不満の次に挙げられる理由が、業務内容・職場への不満です。
「業務量が多すぎる」「仕事が単調でつまらない」といった業務の不満に加えて、「職場の人間関係が嫌だ」「職場の雰囲気が嫌だ」といった声も多く上がっています。
ディーラーで12年整備士を勤めてきました。人とコミュニケーションを取るのが好きなので、整備士の経験を活かしてサービフロントを目指しています。会社には何度もサービスフロントに異動したいと伝えているのですが、何かと言い訳をされ3年経った今も一向に話が進んでません。やりたい仕事ができないので、仕事へのモチベーションも落ちています。
30代前半 整備士
社内の雰囲気が最悪です。小さいミスや失敗をすると上司や先輩整備士にものすごく馬鹿にされます。「分からないので教えてください」といっても、教えてくれません。それで失敗するとみんなの前で大声で失敗したことを馬鹿にされます。もう嫌です。
20代前半 整備士
人間関係のトラブルの少ない会社に転職すればOK
人はそれぞれ違う考え方を持っているので、合う合わないは必ずあります。
転職して会社を変えれば整備士を辞めずに仕事を続けられます。あなたのことを大切にしてくれる会社はたくさんあるので、安心してください。
整備士以外の職業に挑戦したくて辞めるパターン
上記2つよりは多くはありませんが、異業種への挑戦を理由に整備士を辞める方も少なくありません。
整備士として働くうちに、新しい目標や夢が見つかったというケースもありますが、整備士を辞めたいというネガティブな考えが先行して整備士以外の職業を目指す方も多くいます。
車が好きという理由で、整備士を目指しました。専門学校を卒業し、なんとなく整備士として働いていましたが、黙々と整備をする仕事は自分には合わないと思うようになりました。実家が美容室を営んでいるので、整備士を辞めて美容師を目指すことにしました。
20代前半 整備士
やりたいことが明確になっているのであれば、整備士を辞めて別の道に進むのもありです。ただし、新しいことへの挑戦は険しい道のりになるでしょう。
強い意志が必要です。
整備士を辞める前に考えるべきポイント
整備士を辞めるという決断をする前に、考えておいた方が良いポイントは、
- 整備士を辞めて後悔しないかどうか
- 本当に整備士よりも条件の良い職種に転職できるかどうか
- 転職後にしっかり生活していけるかどうか
の3点です。
また、考えておくべきポイントは年齢やそれぞれの状況によっても変わってくるため、自分の状況に当てはめて考えてみることが大切です。
そもそも整備士以外の職業に転職できるかどうか
整備士から異業種への転職は可能ですが、未経験でも転職できる職業は「待遇が悪い、業務量が多い、ストレスが多い」といった傾向があります。
まずは、それらを念頭においた上で行動してください。
大前提ですが、整備士を辞める前に次の転職先を決めておいた方が良いでしょう。
整備士を辞めて生活していけるかどうか
家族がいる方にとって最も重要な項目です。年収が上がるのであれば問題ありませんが、未経験の職種に転職する場合、年収アップはあまり期待できません。
家計の収入と支出を計算して、本当にやっていけるかどうか奥さんや家族と相談して決めましょう。
後悔しないかどうか
整備士を辞めて後悔しないかどうか、自問自答してみましょう。
「車が好き」「整備士に憧れた」など、整備士になった理由は人それぞれですが、せっかく頑張って叶えた職業です。
再び整備士として働くことも可能ですが、ブランクがあると整備士として転職しづらい傾向にあります。場合によっては新卒と同じくらいの給料でしか採用してもらえないということも考えられます。
20代の整備士が考えておくべきこと
20代は比較的、整備士以外の職に転職しやすい年代です。特に20代前半であれば、転職先の選択肢は増えるでしょう。
自動車業界であればカーディーラーの営業やアジャスターといった職への転職の可能性もあります。
その他の業界であれば、営業職や製造業などが転職しやすい傾向です。
30代の整備士が考えておくべきこと
30代の整備士の場合、異業種転職は20代に比べ難しくなります。
整備士スキルやコミュニケーションスキルが高い方であれば、20代と同様サービスフロントやカーディーラーの営業、アジャスターといった職への転職が可能です。
異業種であれば、トラックドライバーや飲食業といった職であれば比較的に簡単に転職できるかもしれません。
40代以上の整備士が考えておくべきこと
40代以上の整備士の異業種への転職はさらに難しいです。特に40代後半にもなるとよほど特別なスキルや経験がなければ転職は困難と言っても過言ではありません。
整備士スキルとコミュニケーション能力があれば、自動車業界内での転職は可能ですが、未経験である異業種への転職は無謀といえるでしょう。
人手が顕著に足りていないタクシー運転手や飲食業であれば転職の可能性があるかもしれません。
迷いがあるなら整備士を続けたほうが吉
少しでも迷いがあるのであれば整備士を続けるべきです。辞めるのはいつでもできますが、辞めたことで失うものは多くあります。
異業種へ転職するのであれば、まずは整備士をやりきって何も未練がないという状態で臨むことをおすすめします。
整備士をやめるかどうか迷っているのであれば、整備士として今よりも待遇の良い会社に転職するというのも1つの手です。
まずはプロに相談してみるのが吉。
整備士を辞めて異業種に転職することを決めている方でも一度、整備士の転職のプロに相談してみるのがおすすめです。
整備士を続けるべきか、辞めるべきかといったアドバイスももらえます。
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