アウディで働く自動車整備士の待遇と特徴を紹介
アウディは、BMWやメルセデス・ベンツと並んで、ドイツの高級車を代表する自動車メーカーです。
高い技術と洗練されたデザインがアウディの特徴で、日本でも高い人気を集めています。
そんなアウディで働きたいと考えている自動車整備士の方も多いのではないでしょうか。
実際に転職するのであれば、単にイメージだけでなく、年収や待遇などもしっかり知っておきたいですよね。
そこで、今回はアウディの概要とそこで働く自動車整備士の特徴、給料や待遇について詳しくまとめました。
これまで、16年間で2,800人以上の自動車整備士の転職をフルサポートしてきたベテランコーディネーター。日本最大手の人材派遣会社で経験を積み、自動車整備士に特化した人材紹介・派遣会社に転職。現在はカンパネルのコーディネーターとして自動車整備士の転職をフルサポートしている。 趣味はゴルフ。
目次
アウディはどういう会社?
アウディは、自動車の歴史の黎明期から存在する歴史あるメーカーの1つです。
現在は、フォルクスワーゲン・グループの傘下にあり、日本でのインポーターはアウディジャパン株式会社です。
アウディの歴史は、創業者のアウグスト・ホルヒがメルセデス・ベンツの創始者であるカール・ベンツからの独立をきっかけに幕を開けました。
それが1899年のことで、ホルヒは自身の名を一部に冠した「ホルヒ&チエ自動車工業」を作りました。
ただ、その10年後に、取締役会と対立したホルヒはこの会社を離れてしまいます。
その時、新たに設立した会社がアウディです。
自分の名前を使いたかったホルヒですが、その名前はすでに以前の社名に使用されていたため、自身の名前の意味である「聞く」のラテン語である「アウディ(audi)」を社名にしました。
アウディは、設立して間もなくモータースポーツの分野で成功します。
1920年に創業者のホルヒはアウディを去ることになりましたが、その後もアメリカの自動車メーカーを買収するなどして規模を拡大し、高級車のブランドとしての地位を確立していきました。
様々なメーカーの傘下になりながらも高級車メーカーとしての地位を確立
ところが、1929年に世界を揺るがした大恐慌は、ドイツの自動車産業にも大きな打撃を与えます。
そこで、アウディを始め、ドイツ国内の主要自動車メーカー4社が連合し、窮地を凌ごうとしたのです。
それが「アウトウニオン」であり、4つのリングが連なったアウディの印象的なエンブレムとして知られることになります。
第二次世界大戦後、アウトウニオンは心機一転を図り、「アウトウニオン」や「DKW」というブランドで数々の乗用車を生産します。
1958年にはダイムラー・ベンツ傘下に加わり、同社の小型車部門を担当します。
そのころ大ヒットしたのが「DKW junior」です。
その後、ダイムラー・ベンツの経営方針が変わったことで、1962年にアウトウニオンはフォルクスワーゲンに売却されることになったのでした。
それ以後、フォルクスワーゲンの傘下にて、「アウディ」のブランドでの自動車生産が再開されます。
中級クラスのセダンを主軸に、「80」「100」といったシリーズをヒットさせました。
やがて、アウディは、フォルクスワーゲンの中上級クラスのブランドという位置づけになり、1985年には「アウディ」が社名に復活することになります。
1990年代以降、アウディは「A4」「A6」「A8」など、今も人気のモデルを次々と発表し、世界的にヒットさせます。
このように、アウディは世界を代表する高級車ブランドへと成長してきました。
アウディで働く自動車整備士の特徴
アウディの正規ディーラーに勤める自動車整備士は、全員が高い技術を備えています。
アウディには本国ドイツのAUDI AGが主催する認定資格の制度があり、資格取得のために自動車整備士はさまざまなトレーニングを受け、技術を習得することが求められるからです。
高い技術力を備えるアウディの自動車整備士たちは、さらに己のレベルを向上させるために、アウディ主催のコンテストで技術とサービスを競い合っています。
それが「Audi Twin Cup」という大会で、アウディの世界中にある正規ディーラーの自動車整備士がハイレベルな戦いを繰り広げています。
この大会で、車両に関する高い整備・修理の技術が求められるのは当然ですが、それだけでなく、故障診断の迅速さ、限られた条件でトラブルを解決する柔軟さなども試されます。
単に結果だけでなく、プロセスまでアウディの指定する手順どおりに行うことができるかどうかが評価のポイントになります。
アウディに転職した自動車整備士の口コミ
口コミや評価を調べると、世界的に知られる高級車ブランドだけあって、アウディに転職する自動車整備士の多くは仕事にやりがいを感じています。
グローバル企業ということで、海外で経験を積むことのできる機会が用意されており、「やる気次第でいくらでも成長できる環境だ」と自動車整備士から高い評価を得ています。
社内外には多くのトレーニング制度が用意されています。
己を研鑽することに飽き足らないやる気のある自動車整備士にとって、理想的な環境と言えるでしょう。
アウディで働く自動車整備士の待遇を徹底分析
高いレベルが求められるアウディの自動車整備士ですが、実際の待遇はどうなっているのでしょうか。
月の給料、ボーナス、年収などの収入面と、時間外労働時間、年間休日日数、退職金の有無など、待遇面について詳しく調べました。
アウディの自動車整備士の月給・年収・ボーナス
アウディの自動車整備士の月の給料の平均は、224,929円です。
ボーナスは平均3.05か月分で、その金額は平均687,639円、平均年収は3,386,872円です。
国産車メーカーの中でも平均月給が高いホンダの自動車整備士が220,823円ですから、アウディの自動車整備士の月給はトップクラスと言えるでしょう。
一方、ボーナスですが、これは国産車ディーラーの平均額と比べると低めです。
ただし、ディーラーだけでなく、国内すべての自動車整備士のボーナスを平均するとその金額は645,921円となるので、アウディのボーナスは業界全体で見ると高めと言えるでしょう。
また、年収は国内の自動車整備士全体の平均が334.9万円なので、アウディは平均よりやや上ということがわかります。
クラッチ求人が行った「国産自動車メーカーの待遇」の調査結果と比較すると下記のようになります。
アウディの待遇 | 整備士全体の待遇 | |
月額支給額 (中間値) |
224,929円 | 181,873円 |
賞与有率 | 100% | 90% |
賞与平均支給日数 | 3.1ヶ月 | 2.9ヶ月 |
年間賞与平均額 | 687,639円 | 645,921円 |
平均年収 | 3,386,782円 | 3,349,000円 |
引用:クラッチ求人【ディーラー・メーカー別】整備士求人の給料・年収・待遇ランキング
アウディの自動車整備士の退職金・残業時間・年間休日
アウディの正規ディーラーで働く自動車整備士の時間外労働時間の平均は、月18.9時間でした。
年間休日数は平均107日となっています。
国内の自動車整備士全体では時間外労働時間が平均17時間、年間休日数が平均99日ですので、アウディの残業時間は平均よりやや多めですが、その分休日が多いことがわかります。
また、退職金制度はすべてのディーラーで完備されていますので、長く働きたい方にとって安心です。
クラッチ求人が行った「国産自動車メーカーの待遇」の調査結果と比較すると下記のようになります。
アウディの待遇 | 整備士全体の待遇 | |
退職金制度有率 | 100% | 65% |
残業時間 | 19時間 | 17時間 |
平均年間休日 | 107日 | 99日 |
引用:クラッチ求人【ディーラー・メーカー別】整備士求人の給料・年収・待遇ランキング
まとめ
アウディの自動車整備士は高度な知識と技術が求められることがわかりました。
それだけにトレーニング制度が充実しており、自己研鑽をしたい人にとってはやりがいが感じられる職場と言えそうです。
収入や待遇についても、国産車メーカーと比較すると平均以上の水準が期待できるでしょう。
ただし、個々のディーラーで求人の内容が異なるので、転職を検討するのであれば実際に働きたいディーラーの情報を必ずチェックしておきましょう。
アウディの求人情報を上手く調べられない、転職活動が思うように進められないという方は是非一度カンパネルにご連絡ください。
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